世田谷区等々力のアレルギー科|咳・呼吸器のご相談はあまいろ呼吸器クリニック

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アレルギー科

世田谷区等々力のアレルギー科|咳・呼吸器のご相談はあまいろ呼吸器クリニック

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどが原因となり鼻粘膜に生じるアレルギー疾患です。
アレルギー性鼻炎には、ハウスダスト、ダニ、動物の毛などが原因の通年性アレルギー性鼻炎、花粉などの季節性アレルギー性鼻炎があります。
主に「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」の三大症状が引き起こされます。

花粉症

花粉症とは、植物の花粉が原因で生じる季節性アレルギー性疾患の総称です。患者数は年々増加傾向で、国民のおよそ25%が花粉症にかかっていると推測されています。
原因となる植物は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどです。
花粉は植物の種類によって飛散時期が異なります。また、気象条件によって飛散時期や飛散量に変動があり、地域差もあります。

花粉は鼻や目から体に取り込まれると免疫機構によって異物として認識され、これらの物質が神経や血管を刺激することで、花粉症を発症します。

花粉症の主な症状は「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」ですが、年齢、花粉飛散量、曝露時間などによってさまざまな症状があります。
頭痛、鼻の痒みが起きることもあれば、花粉が目に入ると結膜でもアレルギー反応が生じることもあり、「目の痒み」「充血」「涙が出る」といった症状もあります。

花粉症と食物アレルギー/口腔アレルギー症候群(OAS)

口腔アレルギー症候群とは食物アレルギーにより口の中や喉がピリピリ・イガイガしたり、かゆみが出る状態のことを言います。

木や雑草の花粉に対するアレルギーができてしまうと、花粉と共通したタンパクの一部を持つ食べ物にもアレルギー免疫ができることがあり(交差反応)、果物や木の実、野菜などへのアレルギーを起こしてしまうことがあります。

口腔アレルギー症候群は通常は口の中だけの症状ですが、飲酒や運動などで重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こしてしまうこともあり注意が必要です。

症状や経過に応じて適宜採血を行い生活指導や治療を行っています。

アレルギー検査

少しの採血量で、一度に36項目のアレルゲン〈アレルギー反応を引き起こす物質〉を調べられる検査「MAST36」です。
ハウスダストや花粉、食品表示義務7品目(卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ・エビ・カニ)を含むアレルギー性疾患の主要な原因となるアレルゲンが網羅されています。ただ”検査陽性=食べてはいけないもの”ということでもなく検査値を参考にしながら相談させていただいています。

吸引系・その他

室内塵 ハウスダスト、コナヒョウダニ
動物 ネコ、イヌ
樹木 スギ、ヒノキ、ハンノキ(属)、シラカンバ(属)
イネ科植物 カモガヤ、オオアワガエリ
雑草 ヨモギ、ブタクサ
真菌 アルテルナリア(ススカビ)、アスペルギルス(コウジカビ)、カンジダ
職業性 ラテックス

食物系

卵白、オボムコイド
牛乳 ミルク
穀類 小麦、ソバ、米
甲殻類 カニ エビ
豆類 大豆、ピーナッツ
肉類 鶏肉、牛肉、豚肉
魚類 マグロ、サケ
果物 キウイ、バナナ、トマト、もも
その他 ゴマ

アレルギーの治療

症状の程度に応じてアドレナリンやヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)や副腎皮質ステロイド薬などが用いられます。
アレルギーでは、原因となる物質を特定し、日常生活においてそれらを避けるような努力が必要です。

スギ花粉の舌下免疫療法

人体には細菌やウイルスといった外敵が体内に入り込んだ際、それら外敵から体を守るために免疫という機能が備わっています。
ところが、そのために働くはずの免疫機能が、何でもないアレルゲン物質を外敵と勘違いして起きるのが一般的に言われているアレルギー反応です。
つまり、この免疫機能の勘違いを正す治療方法がアレルゲン免疫療法なのです。治療の原理として、免疫機能が外敵と判断しないくらいに微量のアレルゲン物質を体内に取り入れていきます。
それを少しずつ増して、徐々に慣らすように取り入れることによってアレルギーの発生をおさえます。
※この治療は、指定認可を受けた医師のみ実施できます。当院院長は指定認可医師です。

ダニアレルギーの舌下免疫療法

ダニ(ハウスダスト)アレルギーの治療法の一つに、アレルゲン免疫療法があります。
アレルゲン免疫療法は、以前は皮下に注射する皮下免疫療法しかありませんでしたが、近年、舌の下に治療薬を滴下する「舌下免疫療法」が登場しました。
ダニを含むエキス(治療薬)の量を少量から始めて徐々に増やし、繰り返し服用することによって体を慣らしていくことでアレルギー反応を起こさないように仕向けていき、ダニアレルギーを治癒に導く治療法です。
当院では、ダニアレルギーの舌下免疫療法を行っておりますので、治療をご希望の方は、ご相談ください。

FAQ

Q1. アレルギー性鼻炎と花粉症はどう違いますか?

アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダスト、花粉などによって引き起こされる鼻の症状全般を指します。その中でも、スギやヒノキなどの花粉が原因の場合を「季節性アレルギー性鼻炎」といい、これがいわゆる花粉症です。発症時期や原因によって予防や治療方針が異なります。

出典:Bousquet J et al., Allergy, 2008/アレルギー総合ガイドライン2022(日本アレルギー学会)


Q2. 舌下免疫療法(SLIT)は誰でも受けられますか?

舌下免疫療法(SLIT)は、スギ花粉症やダニアレルギーの原因が特定できた方が対象です。事前に採血検査でアレルゲンを確認します。スギ花粉症に対する「シダキュア」は年齢制限はありませんが、症状や全身状態を総合的に判断します。ダニによるアレルギー性鼻炎に対する「ミティキュア」は5歳以上が対象です。治療は3〜5年間、毎日の服用と毎月の受診が必要です。薬剤の在庫状況や開始時期(スギは飛散期を避けたオフシーズン)にも注意が必要です。世田谷区の当院でも舌下免疫療法に対応しております。

出典:アレルゲン免疫療法の手引き2025(日本アレルギー学会)/Nomura Y et al., Allergol Int. 2021/Yonekura S et al., Allergol Int. 2019


Q3. 舌下免疫療法(SLIT)にはどのくらい効果がありますか?

多くの研究で症状の軽減と薬の使用量減少が確認されています。スギ花粉症に対する舌下免疫療法(SLIT)を3年間続けた患者さんでは、約80%の方で症状改善がみられ、治療終了後2年間たっても効果が続くとされています。国内の複数研究でも長期的な有効性が報告されています。世田谷区の当院でも舌下免疫療法に対応しております。

出典:Nomura Y et al., Allergol Int. 2021/Yonekura S et al., Allergol Int. 2019/アレルゲン免疫療法の手引き2025(日本アレルギー学会)


Q4. 舌下免疫療法(SLIT)はヒノキ花粉症にも効果がありますか?

スギ花粉症に対する舌下免疫療法(SLIT)を行うことで、ヒノキ花粉症の症状も軽減することがあります。国内研究では、ヒノキ花粉症を持つ患者さんの35.4%で症状改善が報告されています。ただし、全員に効果があるわけではなく、症状の程度や体質によって差があります。世田谷区の当院でも舌下免疫療法に対応しております。

出典:Oka A et al., J Allergy Clin Immunol: Global. 2025


Q5. 花粉症に対するゾレア(オマリズマブ)はどんな場合に使いますか?

ゾレアは、12歳以上の重症スギ花粉症の方で、抗ヒスタミン薬・ステロイド点鼻などの通常治療を適切な期間行っても十分な改善が得られない場合に使用されます。F1301試験(Casale et al., JAMA, 2001)や国内の多施設共同研究(Okubo et al., J Allergy Clin Immunol Pract, 2020)で、症状改善と生活の質(QOL)の向上が確認されています。世田谷区の当院でもゾレア治療に対応しております。

出典:Casale TB et al., JAMA, 2001/Okubo K et al., J Allergy Clin Immunol Pract, 2020/アレルギー総合診療のための分子標的治療の手引き2025(日本アレルギー学会)


Q6. ゾレアはどのように効くのですか?

ゾレアは、アレルギー反応の引き金となるIgE抗体に結合し、その働きを抑えることで症状を軽減します。これにより鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなどの症状が改善し、日常生活の支障を減らすことができます。世田谷区の当院でもゾレア治療に対応しております。

出典:アレルギー総合診療のための分子標的治療の手引き2025(日本アレルギー学会)


Q7. 血液検査(MAST36などアレルギー採血)には食事制限が必要ですか?

アレルギー専用の採血検査では食事制限は不要です。ただし、コレステロールや血糖値など生活習慣病関連の血液検査は空腹時での採血が必要な場合があるため、同時に行う場合は事前にご相談ください。

出典:Hamilton RG et al., J Allergy Clin Immunol, 2010/アレルギー総合ガイドライン2022(日本アレルギー学会)


Q8. 食物アレルギーとは何ですか?

特定の食品に含まれるタンパク質に免疫が過剰反応し、蕁麻疹や呼吸困難、腹痛、下痢などの症状を起こす状態です。重症の場合、アナフィラキシーとなり命に関わることがあります。

出典:Sicherer SH, J Allergy Clin Immunol, 2014/アレルギー総合ガイドライン2022(日本アレルギー学会)


Q9. 花粉食物アレルギー症候群(PFAS)とは何ですか?

花粉症の患者が、特定の果物や野菜を食べた際に口の中や喉のかゆみ・腫れなどを起こす状態です。多くは加熱・加工で症状が出にくくなりますが、セロリ・ナッツ・大豆などは加熱してもアレルゲン性が残ることがあります。重症例ではアナフィラキシーの危険があるため注意が必要です。

出典:Mari A et al., Curr Opin Allergy Clin Immunol, 2005/アレルギー総合ガイドライン2022(日本アレルギー学会)


Q10. アナフィラキシーとは何ですか?

アナフィラキシーは、アレルゲン摂取後数分〜数時間以内に全身症状(呼吸困難、血圧低下、意識障害など)が現れる重篤なアレルギー反応です。蜂毒や食物、薬剤などが原因となり、迅速なエピペン®投与と救急搬送が必要です。

出典:Simons FE et al., J Allergy Clin Immunol, 2011/アナフィラキシーガイドライン2022(日本アレルギー学会)